2025年11月17日に「LINEタッチ」がリリースされました。
※公式LINE(LINE公式アカウント)の管理画面のメニュー項目にも「LINEタッチ」ボタンが追加


LINEタッチとは何か?活用方法やコツも紹介
「LINEタッチ」は、専用のNFCタグにスマホを“かざすだけ”で、公式LINE(LINE公式アカウント)やLINEミニアプリを起動できる新機能。
スマートフォンを専用のNFCタグにかざす(タッチする)だけで「LINE公式アカウント」や「LINEミニアプリ」を瞬時に起動できるという画期的な仕組みになっています。
従来は店舗でLINEの友だち追加やクーポン取得を促す際、QRコードを読み取ってもらう方法が一般的でした。
しかしLINEタッチではカメラ起動やコード読み取りの手間が一切不要で、スマホをかざすだけで友だち追加・クーポン受け取り・会員証の表示・モバイルオーダーなど様々なサービスをその場でシームレスに利用できるのが特徴です。
NFCタグは「スタンドタイプ」と「ステッカータイプ」の2種。
導入はOfficial Account Manager(管理画面)から設定でき、誘導先はいつでも差し替え可能です。
継続費用は不要(NFCタグ購入の導入費のみ)という料金設計もポイント。

店舗やイベント運営者にとって、NFCタグを所定の場所に貼る・置くといった簡単な作業で導入でき、設定変更も管理画面から随時可能なため負担なく始められる利点があります♪
LINEタッチの一般的な活用方法とコツ
- レジ周り/会計時
- 店内/サービス利用中
- テーブル上/飲食中
- イベント会場
- 順番待ち/入場時
レジ周り/会計時
会計カウンターにタグを置けば、会計時にスマホをタッチしてクーポンやショップカードをその場で表示できます。
紙のクーポン代わりにLINE上で割引クーポンを配布したり、ポイントカードを提示させるといった用途に便利です。
店内/サービス利用中
店内各所や美容院の席などにタグを貼っておけば、施術やサービス提供の合間にスマホをかざしてもらうことで、お店のLINE公式アカウントへの友だち追加をスムーズに促せます。
顧客は待ち時間に手軽に友だち追加でき、店舗側は確実にフォロー獲得につなげられます。
テーブル上/飲食中
飲食店のテーブルにタグを設置すれば、食事の途中でもスマホをタッチするだけでモバイルオーダー用のLINEミニアプリを起動できます。
メニュー閲覧や追加注文がその場で完結するため、店員を呼ぶ手間を減らしサービス向上につながります。
イベント会場
イベントブースやスタンプラリーの各ポイントにタグを配置し、参加者にスマホでタッチしてもらうことで、LINE上でスタンプを収集したりキャンペーン応募を行えます。
紙の台紙やQRコードを配るより手軽で、不正参加も防ぎつつユーザー体験を盛り上げられます。
順番待ち/入場時
アミューズメント施設や展示会の入口にタグを置けば、来場者はスマホをかざすだけで順番待ち受付や抽選エントリー用のLINEミニアプリ画面を即座に開けます。
スタッフが口頭で案内することなくスムーズに誘導でき、混雑緩和にも寄与します。
上記のように、「スマホをかざすだけ」という手軽さで幅広い場面に活用できるのがLINEタッチの魅力です。
友だち追加・クーポン配布から注文・抽選まで、オフラインの現場とLINE上のサービスを直接つなぐことで、新しい顧客体験を提供します。
LINE公式アカウントのLINEタッチのメリット
LINEタッチには、LINE公式アカウントを活用する店舗運営者やマーケターにとって魅力的なポイントが多数あります。
- QRコード不要で利用がスピーディー
- 来店データの可視化・エンゲージメント向上
- リピーターやファン育成につながる
- 不正利用の防止で安心
- 導入が簡単&運用コストほぼゼロ
QRコード不要で利用がスピーディー
何と言ってもQRコードを読み取る手間が省けるため、利用までのスピードが段違いです。
実際、QRコードの場合はスマホでカメラを起動して読み取るまで約10〜15秒かかるのに対し、LINEタッチなら一連の操作が約3〜5秒で完了するとされています。
手順も「スマホを取り出してタッチするだけ」とシンプルなので、ユーザーの抵抗感や途中離脱(読み取りを諦める)の発生率も大幅に下がります。

結果としてLINE公式アカウントの友だち追加数アップが期待でき、オフラインからオンラインへの誘導効率が高まります✨️
来店データの可視化・エンゲージメント向上
LINEタッチ経由で「何人がタッチしたか」「どのタグがどれだけ使われたか」といったオフライン行動データを収集でき、管理画面上で可視化できます。
例えば複数店舗でタグを設置していれば、店舗ごとの反応数を比較して効果測定が可能ですし、キャンペーン施策ごとの参加状況を定量的に把握することもできます。
こうしたデータをマーケティングに活かすことで、「どの場所にタグを設置すれば友だち追加が増えやすいか」「どのクーポンが店頭でよく使われているか」などを分析し、施策の改善につなげられます。
実際にLINEタッチ経由で友だち追加されたユーザーだけをターゲットにメッセージ配信するといったことも可能なので、来店客へのフォローアップを強化でき、ひいては顧客エンゲージメント(関係構築)の向上に役立ちます。
リピーターやファン育成につながる
LINEタッチをきっかけに公式アカウントの友だち追加をしてもらえれば、その後はLINE上で定期的に情報発信したりクーポン配布をしたりと、継続的なコミュニケーションが可能になります。
店頭で接点を持ったお客様をそのままLINE上の「友だち」に迎え入れることで、来店後も関係を途切れさせずアプローチできるわけです。
例えば来店毎にLINEクーポンを配布すれば来店習慣の定着が期待できますし、新商品やイベントの案内をプッシュ配信すれば再来店を促すことができます。

こうしてオフライン→オンライン→再来店という好循環を作り出すことで、単発の顧客を長期的なファンへ育てていくことができる点もメリットです♪
不正利用の防止で安心
LINEタッチはNFCタグが実際にタッチされた場合のみ反応するため、従来のQRコードのように画像をコピーされたりSNS上で拡散されたりして来店していない人に悪用されるリスクを大幅に低減できます。
実際、タグには固有の識別があるため第三者が遠隔でアクセスすることは難しく、確実に店舗に足を運んだユーザーだけがクーポン取得やキャンペーン参加できる仕組みになっています。
そのため「誰でも入手できてしまうから景品は小額に抑えよう」といった心配をせずに、来店者限定の高価値な特典キャンペーンを安心して実施できます。

店舗・ユーザー双方にとってセキュリティ面で安心感が高まるのは大きな利点です✨️
導入が簡単&運用コストほぼゼロ
LINEタッチの導入ハードルは低く抑えられています。
専用NFCタグを購入して設置するだけで始められ、初期設定や誘導先(リンク先)の変更もLINE公式アカウントの管理画面からいつでも行えます。
専門的な機器の工事設置や複雑なシステム開発は不要で、「タグを置くだけ」で即スタートできる手軽さは中小規模のお店にとっても嬉しいポイントでしょう。
また料金面でも、NFCタグ購入時の初期費用以外に月額料金などは一切かかりません。
用意されたタグはスタンド型(税別2,000円)とステッカー型(税別300円)の2種類で、一度買い切れば追加のランニングコスト無しでずっと利用できます。
このように導入・運用のハードルが低いため、「試しに1台だけ置いてみる」といったスモールスタートも可能ですし、効果を見ながら徐々に展開していくこともできます。
以上のように、LINEタッチはユーザー体験の向上からマーケティング効果の最大化、安全性の確保、導入の手軽さまで、幅広いメリットを備えています。

リアル店舗の集客や顧客コミュニケーションを強化したい事業者にとって、LINEタッチは非常に魅力的な機能です✨️
LINE公式アカウントのLINEタッチのデメリット
便利なLINEタッチですが、導入にあたって留意すべき点(デメリットや制約)もいくつか存在します。
- NFCタグ購入の初期費用が発生する
- 未認証のLINE公式アカウントでは利用不可
- 一部の古いスマホでは使えない可能性
NFCタグ購入の初期費用が発生する
先ほど「ランニングコストはゼロ」と述べましたが、逆に言えば初回にNFCタグを購入する費用はかかるということです。
スタンド型タグは1台あたり2,000円(税別)、ステッカー型は1枚300円(税別)となっており、例えばテーブル設置用に10枚導入すると3,000円+税程度の出費になります。
決して高額ではありませんが、完全に無料で使える機能ではない点は理解しておきましょう。

タグ自体は買い切り型で耐久性もありますが、紛失や破損時には再度購入が必要になる可能性もあります。
未認証のLINE公式アカウントでは利用不可
LINEタッチを利用できるのはLINEヤフー社に認証された公式アカウントに限られます。
いわゆる未承認アカウント(認証バッジのないアカウント)ではこの機能が提供されないため、現在未認証の場合はまず所定の手続きを経て認証アカウントになる必要があります。
認証を受けるには企業や店舗の正式な情報提出と審査が必要ですが、裏を返せばLINEタッチは正式にビジネス運用しているアカウント向けの機能という位置づけです。
そのため個人運用や小規模で認証を取得していない場合には現時点では使えない点に注意してください。
一部の古いスマホでは使えない可能性
LINEタッチはNFC技術を利用するため、利用者側のスマートフォンがNFC読み取りに対応している必要があります。
現在市販されている多くのスマホは対応していますが、目安としてiPhoneなら2018年発売のXR/XS以降のモデル、Androidもおおむね近年の機種であれば問題ないものの、ごく一部に非対応端末があります。
またAndroidの場合は端末設定でNFC機能をオンにしておかなければ反応しない点にも留意が必要です。
もし来店客の端末がNFC未対応だった場合、LINEタッチのタグそのものに印刷されたQRコードを代わりに読み取ってもらうことで同様の誘導は可能ですが、せっかくの「かざすだけ」の手軽さが損なわれてしまいます。

とはいえ現在では対応端末が主流のため、大多数のユーザーにとって問題にはならないです✨️
以上が主な注意点です。
総じてLINEタッチ自体の問題というよりは、「利用環境に関する制約」と言えます。
初期費用に関しては低価格ですし、公式アカウントの認証も真剣に運用するなら取得しておいて損はないでしょう。
対応端末の件も、年月が経てばますますNFC対応スマホが増えていくと見込まれます。
したがって現時点で致命的なデメリットは少なく、比較的ハードルは低い印象です。
最後に
新機能「LINEタッチ」について、LINE公式アカウントを中心にメリットやデメリットなども解説しました。
総合的に見ると、LINEタッチはオフライン店舗とLINE上のサービスをスマートにつなぐ架け橋として非常に有用なツールです。
QRコードに代わる次世代の接客ツールとして、顧客体験をワンランク向上させつつ店舗側のマーケティング効果も高められる点で、導入するメリットは大きいでしょう。
特に、以下のようなケースではLINEタッチの導入効果が高そうです。
- リアル店舗でLINE公式アカウントを活用している場合
- QRコードだと反応がイマイチと感じている場合
- 安全にキャンペーンを実施したい場合
リアル店舗でLINE公式アカウントを活用している場合
既にLINEでクーポン配信や情報発信を行っている店舗には、LINEタッチはまさにうってつけです。
店頭で友だち追加やクーポン提示を促す仕組みがあるだけで、オンライン施策への誘導率が上がり、結果としてLINE上のフォロワー増・リピート率向上に直結します。
QRコードだと反応がイマイチと感じている場合
「店頭にQRコード掲示はしているものの、読み取ってくれる人が少ない…」という悩みがあるなら、LINEタッチへの切り替えで改善が期待できます。
やはりスマホを置くだけとカメラを起動して読み取るの差は大きく、直感的に利用してもらえる可能性が高まります。
スタッフがお声がけする際も「ここにスマホ置いてみてください!」という簡単な案内で済むので、接客の負担も減ります。
安全にキャンペーンを実施したい場合
「LINE友だち限定○○プレゼント!」といったキャンペーンでQRコードを配布すると、不特定多数に共有されてしまう恐れがあります。
LINEタッチなら物理的にタグをタッチした人しか参加できないため、不正なクーポン取得を防ぎつつ効果測定もできる安全な施策運用が可能です。

来店客だけに絞った販促をしたい飲食店やアパレルショップ、会員制サービスとかと特に相性良さそう💡
逆に、店舗を持たないオンライン完結型のビジネスや、LINE公式アカウント自体利用していない場合は、現状LINEタッチを導入する意義はあまり無いかもしれません。
その場合はまず公式アカウントの活用を検討するのが先です。
また、地方の高齢層向け店舗などで「お客様がガラケーしか持っていない」というような特殊な環境では効果を発揮しにくい点も留意してください。
今後の展望としては、LINEタッチが普及することで「スマホをかざせばLINEが起動する」という共通認識がユーザー側にも生まれ、より一層スムーズなO2O(オンライン to オフライン)体験が社会に浸透していく可能性があります。
実際、LINEヤフーはこのサービスを通じて業界横断的に新しい顧客接点を創出しようとしています。
まだ始まったばかりの機能ではありますが、今後対応店舗が増えれば消費者側の認知も高まり、「とりあえずタッチしてみる」という行動が当たり前になるかもしれません。
まとめると、「LINEタッチ」はリアル店舗での集客・顧客サービスを強化したい事業者にとってぜひ検討する価値のある機能です。
初期費用も手頃で運用負荷も小さいため、小さなお店でも導入しやすいでしょう。
現時点で対応アカウントやデバイスの条件はありますが、それを踏まえてもメリットは大きく、今後の店舗マーケティングのスタンダードになり得るポテンシャルを秘めています。
